知っておきたい知識・食品安全リンク集


食中毒予防 3原則

食中毒菌を
付けない
ヒト・食品・器具の清潔保持
  • 手洗い、衛生手袋の着用、衛生管理(身だしなみ、検便)、調理器具の洗浄・消毒等
食中毒菌を
増やさない
調理は迅速・冷凍保存5°C以下
  • 適切な解凍、加熱後冷却する食品の適切な冷却、温度管理(低温管理、常温放置の禁止)等
食中毒菌を
やっつける
加熱 中心温度75°C・1分以上
  • 加熱をする食品の中心温度75°C・1分以上の加熱(ノロウイルスに汚染されている可能性のある場合 85~90°C・90秒間以 上)、野菜・果実の殺菌等
  • 二枚貝等ノロウイルスに汚染されている可能性のある場合は85~90°Cで90秒間以上
  • 75°C1分と同等の加熱条件の例:90°Cで3秒、95°Cで2秒

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p126.

食中毒発生の元になる食中毒菌増殖の 3条件


温度
  • 食中毒菌の多くは20~50°Cで活発に増殖する。

栄養分
  • 食品中には細菌が増殖するための栄養分がたくさんある。

水分
  • 細菌の増殖には水分が必要である。乾燥した食品や塩分・糖分の濃度が高い食品は細菌が増殖しにくい。

これらが食中毒発生につながるおそれがある

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p127.

肉類の食中毒予防

食中毒菌を
付けない
  • 専用の容器、専用の冷蔵庫(スペース)で保管する。
  • 肉を扱った後は、手指の洗浄・殺菌をする。
  • 肉に触れた容器や器具の洗浄・殺菌をする。
  • 専用の調理器具を使う。
食中毒菌を
増やさない
  • 速やかに冷凍保存(5°C以下)をする。
  • 速やかに調理作業をする。
食中毒菌を
やっつける
  • 十分な加熱(中 心温度75°C以上・1分間以上)をする。
    75°C・1分と同等の加熱条件の例:

    • 90°Cで3秒
    • 95°Cで2秒

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p130.

卵類の食中毒予防

食中毒菌を
付けない
  • ひびが入っているものや、割れのあるものを選別し、除去する。
  • 専用の容器(ハードケース)で保管し、専用冷蔵庫(スペース)で保管する。
食中毒菌を
増やさない
速やかに冷凍保存(5°C以下)をする。
食中毒菌を
やっつける
  • 専用容器で殺菌・消毒し、割卵する。(※1)
    その後、速やかに中心温度66°C以上で4分間以上加熱調理をする。(※2)
  • ※1:次亜塩素酸ナトリウム200ppm・5分間、もしくはそれと同等以上で殺菌する。
  • ※2:卵の場合のみ、
    66°C以上・4分間以上の加熱殺菌
    = 75°C以上・1分間以上の加熱殺菌

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p130.

魚介類の食中毒予防

食中毒菌を
付けない
  • 専用の容器、専用の冷蔵庫(スペース)で保管する。
  • 魚を水道水でしっかりと洗浄する。
  • 魚を扱った後は、手指の洗浄・殺菌をする。
  • 魚専用の調理器具を使用する。
  • 調理作業に使用した容器や器具は、洗浄・殺菌して使用する。
食中毒菌を
増やさない
  • 速やかに冷蔵保存(5°C以下)をする。
  • 速やかに調理作業をする。
食中毒菌を
やっつける
  • 十分な加熱(中心温度75°C以上・1分間以上)をする。
    75°Cで1分と同等の加熱条件の例:

    • 90°Cで3秒
    • 95°Cで2秒

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p131.

野菜類の食中毒予防

食中毒菌を
付けない
  • 外観の悪い材料を選別し、除去する。
  • 外葉を捨てる。
  • 野菜と他のものが混在しないように保管する。
食中毒菌を
増やさない
  • 速やかに冷蔵保存(5°C以下)をする。
食中毒菌を
やっつける
  • 洗浄・殺菌する。

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p133.

解凍せずに加熱して提供する調理済み冷凍食品の食中毒予防

食中毒菌を
増やさない
  • 受け入れ時の温度を確認する。
  • 保存温度(-18°C以下で保存)を確 認し、記録する。
食中毒菌を
やっつける
  • 加熱温度を設定し、温度確認と記録をする。

品質の劣化に繋がるため再冷凍禁止

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p136.

流水で解凍して加熱せず提供する調理済み冷凍食品の食中毒予防

食中毒菌を
増やさない
  • 受け入れ時の温度を確認する。
  • 保存温度(-18°C以下で保存)を確認し、記録する。

品質の劣化に繋がるため再冷凍禁止

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p136.

流水で解凍して加熱して提供する調理済み冷凍食品の食中毒予防


冷凍庫内解凍
⚪︎
  • 解凍には最も時間がかかるが、時間が経っても、細菌がほとんど増加しない。
    ※庫内での食品相互の汚染に注意する。

流水解凍
△
  • 解凍には時間がかからないが、細菌数の増加が生じる可能性もあるため、専用シンクまたは専用容器で解凍する。

自然解凍
×
  • 解凍に時間がかかり、外部から汚染を受けたり、表面部分で細菌が増加するため危険。

温水解凍
×
  • 解凍には時間がかからないが、解凍後に細菌数が著しく増加し、非常に危険。

溜水解凍
×
  • 解凍には時間がかからないが、水の交換がないため、細菌数が著しく増加し、非常に危険。

食油の食中毒予防


確認事項
  • 容器が破損していないか確認する。
  • 使用前に酸化度を確認する。
  • 光の透過しにくい容器で、冷暗所に保存する。
  • 揚げかすは、頻繁に取り除き、冷ましてから捨てる。
劣化の原因
加熱
  • 加熱することによって、油が酸化し、油が変色し、有毒化する。
劣化の原因
空気
  • 様々な酸化物ができてしまい、刺激臭が発生する。

参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p138.

缶詰・レトルト食品の食中毒予防

食中毒菌を
持ち込まない
  • 受け入れ時にチェックし、選別・除去する。
  • 外装を洗浄・殺菌する。開封時に異臭・異物・変色の確認をする。
食中毒菌を
付けない
  • 洗浄・殺菌した専用はさみで開封。
  • 開封後は専用容器に差し替えて冷蔵保存(5°C以下)当日使い切る。

チルド食品の食中毒予防

食中毒菌を
増やさない
  • 受け入れ時の温度確認をする
  • 冷蔵保存する。(5°C以下)
  • 冷凍しない。
食中毒菌を
付けない
  • 外装を洗浄・殺菌する。
  • 当日使い切る。

食品安全リンク集