調理機器類は定期的に点検し、常に良好な状態で使用できるようにする。食品に直接触れる機械器具類は常に衛生的に保持する。
- 器具・容器等はできるだけ用途別、食品別に専用のものを用意し、混同しないように使用する
- 使用後は洗浄、殺菌、乾燥させ、清潔な保管庫等に衛生的に保管する。
- 使用中も必要に応じ消毒・殺菌を行う。
※アルコールを使用する際は火器に注意 - 食材用に使用した器具、容器等をそのまま調理済み食品用に使用することは禁止
- 調理機器は使用後洗浄・殺菌した後、乾燥させる。
※定期的に分解等して清掃、洗浄・殺菌する
参考文献:公益社団法人日本給食サービス協会,公益社団法人日本メディカル給食協会.HACCPの考え方を取り入れた衛生管理要綱~委託給食事業者~.2020,p13.
清掃・洗浄・殺菌の基本
運用のしやすさ、対象となる器具の材質に合った方法を選択。特に直接食品に接触する調理器具は、洗浄後確実に殺菌することが重要です。
洗剤・除菌剤について
勘違いはありませんか?
洗浄剤には様々な種類があります。使い方や保管方法に気を付けましょう。
中性洗剤
中性洗剤は汚れを落とすことが目的。汚れを落とすだけで殺菌はしません。その後殺菌処理を必ず行わなければ見えない細菌はついたままです。
※野菜・果物を洗うときは中性洗剤
洗浄除菌剤
調理器具の洗浄・殺菌が同時にできるので効率的です。
洗剤・消毒剤の特徴
中性洗剤 | 次亜塩素酸ナトリウム | アルコール製剤 | |
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主成分 | 陰イオン界面活性剤 | 遊離次亜塩素酸 | エチルアルコール |
対象物の例 | 調理器具類・野菜(必要に応じて) | 容器・器具・設備 | 容器・器具・設備 |
使用目的 | 食品由来の汚れ全般、土などの食品についた汚れ | 市販品は5%~6%の濃度なので、目的に合わせて希釈した溶液に対象物を浸漬するか、もしくは布巾などに染み込ませて使用する。その後、流水で十分に濯ぐ。 | 対象物の表面の水気を拭きとった後、スプレーもしくはペーパータオルや不織布に浸して拭き延ばす。 |
特徴 | 界面活性剤の力で洗浄する中性なので安全性は高い | 色々な微生物の消毒に有効である各種ウイルスに対して不活性効果がある。アルカリ性では安定であるが殺菌力が弱い。酸性では不安定であるが殺菌力が強くなる。漂白効果がある。安価である。 | 殺菌作用が迅速で速乾性がある。安全性が高く腐食性が低いインフルエンザウイルスなどを不活化するがノロウイルスへの不活化効果は高くないエタノールに有機酸などの食品添加物を加えて相乗効果を期待した市販消毒剤もある。 |
注意点 | 殺菌を目的としたものではない中性洗剤と同じ用法で食器洗い用の石鹸を用いることがある。使い方は中性洗剤と同じ。ただし、石鹸は中性ではなく、弱アルカリ性 | あらかじめ汚れを洗浄除去してから使用することが肝要である。酸性電解水の生成装置が必要である。強酸性電解水の場合には塩素ガスの発生と金属腐食に注意が必要である。 | 引火点が低いため火気、に注意が必要である。70%前後の濃度で消毒効果が高く、低濃度では効果がない。有機物の存在で効果が低下する。過度の使用で脱脂などによる皮膚荒れを起こす。 |
消毒剤使用上の注意
次亜塩素酸 ナトリウム | アルコール 製剤 | |
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